UE4にNvidia Anselを導入する

Anselを導入する際に個人的につまずいた点を含め手順を書いていきます。

UE4のバージョンはUE4.25.3です。

 

始めに

AnselとはNvidiaGPUで使えるフォトモードのことです。

UE4のAnselプラグインを利用すれば自分のゲームに簡単にフォトモードを追加することができます。

しかしながらネット上にある情報が古く、ドキュメント通りにいかない箇所があったので記事にしました。

導入

基本的には公式ドキュメント通りに進めていきます。

Ansel公式ドキュメント↓

https://docs.unrealengine.com/ja/Engine/Plugins/Ansel/Overview/index.html

 

まずは、Anselを導入したいプロジェクトを開いてNvidia Ansel Photography Pluginを有効化します。

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Anselプラグイン

次にC:\Program Files\NVIDIA Corporation\Ansel にある NvCameraConfiguration.exeを起動してAnsel Statusの項目がEnableになっていることを確認します。(GeForce Experienceは導入済みということで進みます)

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公式ドキュメント通りなら後はスタンドアローンモードで起動してAlt + F2 を押すとAnselが起動する筈ですが

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起動しませんでした。

どうやらGeForce Experienceのオーバーレイが有効になっていると起動できないようです。

GeForce Experienceを起動して設定(右上の歯車のボタン)から全般の項目にあるゲーム内のオーバーレイを無効にします。

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無効にする

再びUE4へ戻ってスタンドアローンで起動し、Alt + F2 を押します。

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起動した

ちなみに色がおかしくなるのはF2を押すとベースカラーを表示するようになるからです。F3を押すことで元に戻せます。

これでも起動しない場合

コマンドプロンプトを起動して

cd C:\Program Files\NVIDIA Corporation\Ansel 

NvCameraEnable.exe whitelisting-everything

を入力してホワイトリストを設定します。

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Anselが起動できるタイミングを設定する

タイトル画面やムービー中などAnselが起動してほしくないタイミングがあると思います。

そのような場合Set Is Photography Allowed 関数を使うことでAnselが起動できるかどうかを設定することができます。

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Set Is Photography Allowed をFalseに設定した状態でAlt + F2を押すと

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Anselの利用を制限した

きちんと制限されています。

このほかにもカメラの移動速度やプレイヤーから離れることができる最大距離などを設定できる関数がブループリントのフォトグラフィーのカテゴリ(日本語の場合)にあります。

おまけ

Anselのカメラ操作

移動はWASD 上下はZX カメラのロール回転QE ピッチ、ヨー マウスのドラッグ